中国でビットコインと人民元の取引所が実質禁止で一切閉鎖された後、OTC取引(相対売買)が空前の大流行

中国

デジタル資産を取引所以外で売買する、いわゆる場外取引は昔からあったものの、取引のリスクも高いため、これまではほとんど注目されてこなかった。

ところが、昨今の中国当局の指導による、暗号通貨取引所の相次ぐ閉鎖があり、その一方でOTC取引(相対売買)はそれほどリスキーでは無さそうだとの安心感がユーザ間で広がっている。この二つの要素が絡み、中国ではデジタル資産(暗号通貨)がOTC取引のマーケットに大量に流れ込んでおり、この趨勢はとどまる所を知らない。

あるアナリストは「中国の投資家は海外で取引するようになる」と述べている。実際、中国国内で暗号通貨の取引について厳しい規制が行われてから、中国人投資家は(取引所)場外での取引に少なからず移動して取引をするようになってきた。ビットコインをはじめとする暗号通貨のブロックチェーンにとって、フィアット(法定通貨)との交換は重要な活動であるが、取引所が使えなくなった今、いわゆる現金と暗号通貨の取引(売買)は、OTC取引と、それ以外の場外取引の二つに分けられる。

業界の人の話によれば、ビットコインの発展に伴い、OTC取引は日増しに活発になってきているという。しかしながら相対売買はたった二人の間のやりとりで、外部からその内容が見えにくく、支払い方法も雑多なため、詐欺にあう危険性も潜んでいると言わざるを得ない。

最近、中国の国家インターネット金融安全技術専門家委員会が、ネット金融リスク分析技術プラットフォームで、ビットコインのOTCの状況を監視した結果では、ビットコインのOTC取引は大きく分けて3つあると分析された。P2P方式、オンラインでのB2C(ショップ型式で、決まった価格でネット販売するタイプ)、そしてオフラインの対面取引であるが、そのうちP2P方式では、一般的にLocalBitcoinsやCoinColaといったプラットフォームで行われている。

このようなビットコインのOTC取引は、「タオバオ」の仕組みに似たシステムを利用し、売りたい人と買いたい人をマッチングさせてトレードする仕組みになっている。この他、前述のB2C方式、オフラインによるトレードも流行っている。B2Cはオンラインショップで売値を固定して「販売」する形で、ショップ側が価格を決める。

B2C方式では、例えばビットコイン販売所であれば、買い手からの入金を確認した後、ビットコインを買い手の指定ウォレット・アドレスに送付する。逆に売る場合は売り手がビットコインをショップに送付した後、指定の口座へ人民元で送金される。ショップ側の資金は自己資金または協力関係にある企業などからであると見られる。

オフライン取引は、中国で流行しているQQチャットなどのチャットアプリやWeChatアプリなどでやり取りしながら、または実際に両者が街で会って取引するものである。

ビットコインと人民元の両替については、両者のやり取りでそのまま行われているが、中国国内でビットコイン取引からの米ドルを人民元に両替するにはやや面倒が伴う。大手取引所のHUOBIのCOOである朱嘉偉氏によれば、以下の方法があるという。(1)まず先に米ドルにしてから、その後人民元を両替できる所で換える。(2)直接人民元に替えても構わないという相手から、(レートを決めて)人民元建てにしてもらうとのことである。

中国でOTC取引に人気が集まっているのは、単に中国政府の政策の影響だけでなく、暗号通貨の取引所のキャパシティに限度があるため、小さな枠のなかで大口が一気に買いや売りを入れると、その取引所で瞬間的に大きな価格変動が起こり(※所謂「板踏み抜き事件」=薄い売り、買い注文を一気に食ってしまい、一気に天井まで価格が達したり、大暴落がその取引所だけで発生し、被害を蒙る)、普通に注文を出していた人々まで影響を受けてしまうのが敬遠されているためである。それに比べ、OTC取引ではマージンや手数料を節約でき、また取引までの手間も少ないので歓迎されるのである。

OTC取引は決まった場所(取引所)などで行われるのではなく、あらゆる場所、方式で、自由な取り決めで行われる完全な自由市場であると言える。ただし詐欺などの被害も自己責任だと言え、また政府も取り締まる根拠に欠けるため介入しにくいということも注意すべきであろう。

 

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