スウェーデンで、ブロックチェーン技術を活用した土地登記システムが現実化

スウェーデン

土地の所有者を把握するには依然として、宅配便、封筒、署名された書面等で管理するという旧然の方法がとられている。つまり、国が土地の所有権を管理しているという十分に幸運な状態におかれているとしても - 世界の人口の70%が土地の所有権にたどり着けないと世界銀行は予想している。土地に関わる全ての人間が、所有権の移転、登記など全ての段階で同意するということは、セキュリティ、協力、信頼のなせる業である。

これらの問題をすべて解消するために設計された技術が、Bitcoinの技術コンセプト、ブロックチェーン技術であると仮想通貨のサポーターは言う。土地の所有権は、ブロックチェーン技術が適用されるべき領域であると言われてきた。英国政府からPwCのコンサルタントにいたる全員が、現在の旧式のシステムが偽造や単純な事務ミスの影響を受けやすいと指摘している。米国の巨大な地権保険産業のことを、ニューヨークタイム誌が「詐欺」(うまみがある)と呼ぶゆえんである。取引をブロックチェーン技術上で行うと、紙における事務処理はなくなり、記録の偽造がより困難なものになる。

ブロックチェーンは、改ざんが不可能なデジタルレジストリである。ブロックチェーンでは、さまざまな団体が一連の事実に同意するメカニズムを提供する。全員が事実内容を確認することができるので、特定の団体が偽造することが難しくなる; 同様に変更内容がすべての団体に通知されるために、記録後にステートメントを変更することが難しくなる。
例えばBitcoinの場合、ブロックチェーンが全ての取引の台帳として機能し、誰がどれだけBitcoinを所有しているのかの証拠になる。しかし一方で、Bitcoinにおけるブロックチェーンでは、全ての人間に対して全ての取引内容が公表されているものの、金融機関あるいは特定の機関は、特定の参加者だけしか利用することができない、私的なブロックチェーンを立ち上げようとしている。

スウェーデンにおける試み

スウェーデンは、最も土地の登記をブロックチェーン上で管理するということに熱心である国であり、スウェーデンは次の試みに取り組んでいるところである。真剣に取り組んでいる裕福な国のうちの1国であるため、注目に値する; 先進国では通常、土地の登記に関する新しい制度を採用することに後ろ向きである。すでに高度にデジタル化されたスウェーデンの土地登記所では、新しい試みに挑戦している。

スウェーデンの土地の登記機関はLantmäterietという。 昨年6月以降、機関は不動産の取引をブロックチェーン上で記録する方法をテストしている。プロジェクトに関与している、Kairos Future氏によると、これによりスウェーデンの納税者は、事務処理をすることなく、詐欺が減り、取引がスピードアップされ、年間1億ユーロ(約1億600万ドル)を節約することになるという。

ブロックチェーンに関する試験は、3月31日に第2フェーズを終了した。このプロジェクトには、電話会社Teliaとスウェーデンにおける2行の銀行も関与している。 第1フェーズは技術の本質的な可能性を探るものだったが、最新フェーズではブロックチェーン上のトランザクションを自動化するスマートコントラクトの作成に携わっていた。たとえば、買い手と売り手がエージェントのオフィスで売買証明書に署名するのではなく、自動的に検証されるデジタル署名でこれを行うことが今や可能である。 KairosのMagnus Kempe氏は、「我々は「第一フェーズで」、これはいけると思った。「今やソリューションを発見した。」

スウェーデンのシステムは、プライベートなブロックチェーン上で動作する。ブロックチェーンにおける当事者は土地の権限と銀行のような他機関であり、お互いが記録のこぷーを保持する。 土地の所有権が違う人間の手にわたると、プロセスの各ステップがブロックチェーン上で検証され、記録される。このシステムは不動産の取引に際し、高度なセキュリティと透明性の高い検証及びストレージサービスを提供するが、一方で成熟した仮想通貨であるBitcoinと同じくらい簡単に、土地を売買することはできない。「Bitcoinを失うように、土地を失うリスクはない。」とKempe氏は語る。

 

デジタル上の信用

プロジェクトを担当しているLantmäterietの関係者であるMatsSnäll氏は、ブロックチェーンは他の団体を信頼するという特定の問題を解決する良い案であるという。「ブロックチェーン技術は、真にデジタル上の信用を提供している。」という。「これまでのデジタル著作物の取り扱い、法的措置とプロセスの検証、透明性の確保という問題に対する、唯一の解決策である。」

しかし、Snällが技術に対して強気である一方で、スウェーデンはいつでもすぐにブロックチェーン上で、所有権の状態を把握することができるというわけではない。電子書面の検証のような、法律上の障壁を解決する必要がある。このシステムが、現段階では早くて2019年には導入されるだろうとSnäll氏は言う。このプロジェクトの次のフェーズは5月から開始される予定で、税務当局をはじめとするスウェーデンの他の公的機関を統合することである。Kempe氏は、彼ら自身の永久に残る台帳に関心を寄せている。

しかし、スウェーデンのプロジェクトは、他国にも影響を与える可能性がある。 ChromawayのHenrik Hjelte氏いわく、他国の土地当局が、自国がブロックチェーンを活用するソリューションについて協力を得るためにKempe氏にアプローチをかけているという。似たようなプロジェクトが、ほとんど進捗は見受けられないものの、グルジアやホンジュラスで発表されている。スウェーデンの安定したシステムを、技術を実装する必要のある他国が信用しているのかもしれない。「数千年前から存在していた紙のシステムを入れ替えているところである。」とHjelte氏は言う。 「もう少し時間がかかるだろう。」

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