中国のマイニング機材売れ行き良好

マイニング

中国随一のデジタル機器ビジネスの中心地である「華強北」(中国広東省の深セン市にある道路の名前から)エリアで、現在最も儲かるビジネスが「マイニングリグ」(仮想通貨をマイニングするための機材)関連だという。これで仮想通貨をマイニングして一攫千金を夢見る人がこのような機材を買いたがるのだ。

 

同地区のランドマークである「SEG Plaza(賽格広場)」には、コンピュータのパーツや、修理関連の店が多く入っているが、ここでも「リグ」の宣伝ポスターが貼られている。あまりに多くの人がリグ、リグというので、商売の嗅覚の鈍い店主でさえも気がつくほどの「マイニング祭りムード」である。

ビットコインの価格が大きく上がったのに合わせ、マイニングリグの価格も上昇してきた。このような機材に必須のチップセットを製作しているTSMCやNVIDIAもかなり儲かっているはずだ。NVIDIAに至っては供給量制限の通知を出し、更には、グラフィックボードをマイナーではなくゲーマーに優先して売るよう要求してきたほどだ。

スマートフォン関連の消耗品などと異なり、仮想通貨関連のマイニング機材の価格は、仮想通貨の相場の変動に大きく左右されるため、この仮想通貨ブームで引き起こされているリグの売れ行きの良さも、いつまで続くか予想がつかない。

1月24日の午後、あるロシア人のビジネスマンがこの深センにあるコンピュータショップビルにやってきて、マイニング機材の商品「Antminer(アントマイナー)S4」を5台買いたいとリクエストした。彼は自分のスマホで誰かとやりとりながら、店員に早く機材の価格を教えろと急かしていた。彼はこの5台をすぐに誰かに転売するつもりなのだ。記者が彼に、どうしてここでマイニング機材が売られているのを知っているのかと聞くと、あまり流暢でない中国語で、「誰でもここを知っているさ」と答えた。

ここSEGプラザのモールは、今やどこもかしこもマイニングリグの販売コーナーばかりで、SEGプラザの管理側も、店鋪に対して、店頭にマイニング機材ばかり置かないように呼びかけている。しかしこのようなブームにより、いままで興味のなかった人もこのSEGプラザでの売れ行きぶりが知られるようになった。とはいえ、仮想通貨の相場はなんとも楽観視出来ない今、この機材の売れ行き好調が良いことなのか、悪いことなのか誰にも判断できない。

マイニングリグを買うのは外国人で、ロシア人が目立つ。なぜならロシアでは仮想通貨がかなり普及しており、しかも陸続きなので、ここで仕入れて素早く商品を送ることができるわけなのだ。

SEGプラザに出店しているある店主が私達に教えてくれたところでは、実際のブームは2017年9月から、多くの外国人がマイニングリグを探しにやってきたところから始まったという。オーダーがひっきりなしに入り、ほぼ全ての店頭はリグ販売所と化した。現時点ではリグ一台の利益は600人民元ほどで、この店主によれば、以前ならもっと粗利が大きかったが、同業者間の競争がかなり激しくなり、その600人民元すら、もう確保できないほどだという。

異なる仮想通貨は別のマイニングリグで「掘る(マイニングする)」ことになる。現時点で世界最大のビットコインマイニング機材メーカーは、”Bitmain Technologies ”だ。同社は毎年10万台のリグを製造販売する実力を持つ企業で、すでにシェアは70%だ。創業者のウー・ジーハン氏は、ビットコイン長者1位だと言われることもよくある。

同社はビットコイン以外にも、ライトコインやDASHのマイニングツール・機材を製造している。これらはアントマイナー(Antminer)というブランドで知られている。店主は記者に対し、アントマイナーが一番安定しており、アフターサービスもよい。だからここ「華強北」エリアでは一番人気なのだと教えてくれた。

1月下旬、Bitmain社は新製品「Antminer A3」を発表。このメーカー販売価格は20800CNY(人民元)で、中国内では6000台の限定生産だ。現時点では「華強北」エリアで多くの顧客がA3を買えず、店主とWeChatで連絡を取り合いながら、入荷したらすぐ教えてくれなど予約を入れているといった様相を見せている。

マイニング機材の価格は需要と供給のみならず、大きく変動する仮想通貨の相場も影響を与えている。「うちの店のマイニング機材は、ものによってはメーカーサイトからオーダーするのもあるし、同業者から買ってくるのもある。リスクは常にあるよ。ビットコインの相場が下がれば、とたんに売れなくなるから」ある店員が、A3のポスターを見ながらそう教えてくれた。ここの店鋪で売られた機材は、更にマージンを乗せて海外で転売されていると見られる。店が調べたところ、実際外国人のバイヤーの9割は自分でマイニングするのではなく、自国のマイナーに転売しているということだった。

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